日本芸術院会員であり、近代日本画壇に大きな足跡を残した巨匠・児玉希望(こだま きぼう)による、気迫に満ちた水墨画です。
師である川合玉堂から受け継いだ伝統的な基礎に、独自の清新な感覚を融合させた筆致は、鋭い「太刀」の鋼の質感を鮮やかに表現しています。無駄を削ぎ落としたモノクロームの世界の中で、墨の濃淡のみで描き出された一振りの刀は、見る者の背筋を正すような静かな緊張感と、芸術家としての研ぎ澄まされた感性をもたらします。